おまけの特集、といっても、そんな大したものではないのですけれども…(^^; ちょっと詳しい福消紹介、みたいなものです。福岡市の例規を参考資料に、福岡市消防局とはどういう態勢でもって災害に立ち向かっているのかを、自分なりに紹介してみたいと思います。本文たる「地震、雷〜」の内容ともかぶる部分はありますが、そこのところは御了承下さい。
現在の福岡市消防局が発足したのは、昭和23年3月のこと、消防組織法の施行に伴い、それまでは国が設置していた官設消防の組織を受け継ぎ、自治体消防組織として発足しました。現在の福消の規模は、市内7つの行政区内に7消防署・23出張所を置き、職員総数1,014名(平成9年当時)、車両約220台、消防艇1隻、ヘリコプター2機を有しています。政令指定都市の消防であるため、消防長の階級は消防司監です。
局には総務部・警防部・予防部を置き、各消防署には警備課・予防課を置きます。実際に現場で活動する消防隊は、各消防署の警備課に属します。より具体的にいうと、消防署警備課には警備・警防・救急・訓練企画の各係と出張所がありますが、この内警備係に消火を、救急係に救急を、警防係に調査を担当する本署の部隊がおり、また出張所にも部隊がいます。部隊は1部・2部の2隊に分けて編成され、それぞれ交代で24時間勤務に就く2交代制を原則とします。
消防隊の基本となるのは「小隊」ですが、災害現場での各部隊の有機的連携を円滑にするため、小隊をまとめてさらに中隊・大隊・署隊の各部隊が編成してあります。編成内容は
小隊には6種類あり、任務によって警防隊・警防調査隊・水上消防隊・救急隊・救助隊に分かれます。警防隊とは、いわゆる消防担当の隊。警防調査隊は、火災原因の調査を担当する部隊です。水上消防隊は消防艇の運用部隊ですが、沿岸部での火災に備え消防車の配備も受けています。
なお、福消には消防ヘリコプターを運用する航空隊がいますが、これは小隊として編成された隊ではありません。小隊は署所に在り、隊員は24時間勤務の当番と非番とを繰り返す隔日勤に就きます。しかし航空隊は、消防本部に在り、隊員は平日午前9時から午後5時まで勤務する毎日勤です。ただし、そのままだと休日にヘリの運航ができなくなるので、所属長(航空隊長)が隊員の勤務日を指定します。これにより、休日も穴が出来ないように勤務体制を組みます。
若干補足。上の表で警防小隊や救助小隊が装備しているポンプ車ですが、これは、ポンプとホースのみを装備したいわゆるポンプ車ではなく、実際は1,500l水槽付きポンプ車、つまり1.5tポンプ車である事が普通です。また上で水槽付きポンプ車とあるのは、具体的には4tポンプ車である事が普通です。
さらに、同じく上で名前の出ている「警調ポンプ車」という車両、なかなかなじみのない名前かと思います。これは、各消防署警防係で編成される警防調査隊が装備する車両です。警防調査隊は、既に紹介した通り火災の原因調査を担当する部隊ですが、火災発生時に他の消防隊と共に出動し、消火活動が実施されている最中から証拠物の保全などにつとめます。この際、一定程度消火活動にも従事できるよう、車両にポンプを積んでいます。消防隊の車両ではないですが、単なる調査用の車両でもないという、特色ある車両です。なお、警防調査隊については別に項目を作って軽く説明してありますので、興味がある方はそちらも御覧下さい。「治安機関エトセトラ」内の原因調査担当消防官コーナーです。
ところで。上の表、小隊の装備車両として複数の車両が挙げてあるところがあります。東消などでは、小隊といえば消防車両1台と要員でもって編成するのが普通らしいですが、福消ではそうとは限らないようです。
福消では、「あらかじめ指定された複数の車両を1組とし、その中から災害の種別に応じて車両を選択運用すると定められた場合にあってはその1組」で小隊を編成する場合もあると定めてあります。かつ、ここで言う選択運用とは、状況に応じて何台ある配備車両中からいずれか1台を選んで使う、というようなものではありません。1台だけ出す事もあれば、複数出す事もあるのです。いわゆる乗り換え運用ではないため、1個小隊1車両とは限りません。
例えばの話、私の労働先(?)は福岡市東区にありまして、ここは東消防署の管轄区域です。直近の消防施設は箱崎出張所なんですが、ここには1.5tポンプと救助工作車2型(だと思う)が配備されています。運用するのは箱崎救助小隊。同小隊は、出動に当たり、救助工作車と1.5tポンプ車を乗り換え運用したりはしません。状況に応じてどちらか1台のみで出動する事もありますが、2台で出動する事も珍しくありません。1台であっても2台であっても、同じ小隊なのです。
ついでに。すぐ上で箱崎救助小隊の話を出したので、福消の救助隊についてさらにもう少し。表を見て分かると思いますが、福岡市に救助小隊は7隊あり、各隊は救助工作車のみならずポンプ車をも運用し、あるいはポンプ付き救助工作車を運用します。これは、場合によっては救助小隊も消火活動に従事できるようにするためです。
ここから分かる通り、福消の救助小隊は、レスキュー任務のみに専念する専任救助隊ではありません。救助小隊に対しポンプ車の出動指令が出る事も普通なのです。姪浜と飯倉の救助小隊の場合、ポンプ車は装備していませんが、救助車がポンプ付きなので、これでもって出動します。なお、ポンプ車出動指令が下ったとしても、出るのは救助小隊なので、オレンジ色の救助服を着て出ます。レスキュー服姿の消防官がポンプ車に乗っているのは、福岡ではごく当り前の風景。
福消の車両をよくよく見てみると、車体に書いてある呼称は「車種 + 番号」という形式です。署や出張所の名前が入っていません。これは、局の総務部管理課機械係にある車両管理簿の番号をそのまま使っているためです。とはいえ、全く無秩序に番号を振っている訳でないのは言うまでもなく、ある程度は規則性を持たせてあります。
となっています。この共通番号を振られるのは、基本的に各署1台ずつ配備となっている車両で、具体的には、指揮車・警調ポンプ車・緊急輸送車・救助工作車2型ないしポンプ付救助工作車、そしてはしご車の一部となっています。またまた例に東署を出しますと、東署の指揮車は「指揮1」、警調ポンプ車は「警調1」、緊急輸送車は「輸送1」、という風に、署共通番号が振ってある訳です。
若干例外となるのがはしご車で、はしご車は、共通番号を振ってある車両を各署1台ずつというのが基本ですが、東署だけは、共通番号の車両(本署警防小隊の「はしご1」)の他に、もう1台別番号の車両(香椎警防小隊の「はしご11」)を持っています。
救助工作車も、各署1隊ずつ配備されている救助小隊が装備するところの、救助工作車2型、ないしポンプ付き救助工作車の場合、共通番号を振ってあります。東署であれば、箱崎救助小隊が車両「救助1」を持っています。が、この他に福消は小型の救助工作車4型を3台持っており、これには別の番号(救助11・12・13)が振ってあります。4型は予備車のような扱いらしく、どこに配置するときっちり決まっている訳ではありません。救助小隊がいて駐車スペースに余裕のある出張所を "間借り" して置いておくのが普通のようです。最近では、博多署の堅粕出張所だとか、早良署の室見出張署などに置いているらしいですね。
この他、資機材搬送車、化学車などは、普通に1、2、3…と番号が振ってあります(一部、番号が抜けたりする例外があるようですが)。また救急車も、予備車含めて普通に1から番号が振ってあります。番号と配備先署所との関連もないようです。
この計画出動、内容は結構細かいもので、各種の火災、あるいは事故救助、救急、その他の状況下で、どの車両を何台出すか、びっしり決めてあります。また福消の場合、計画出動に対応する形で指揮体制というのも決まっており、原則として、計画出動の次数が上がって出動部隊数が増えれば、それにつれて指揮体制も大規模になるようになっています。
火災計画出動(建物) |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
一般 |
第一指揮体制
指揮自動車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 1
(救急車 1)
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
救急車 1
消防航空機 1
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
救助工作車 1
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
高層 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 1
はしご車 1
(救急車 1)
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
はしご車 1
資機材搬送車(大規模災害用資材を搬送) 1
救急車 1
消防航空機 1
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
救助工作車 1
はしご車 1
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
救助工作車 2
はしご車 3
救急車 1
|
火災計画出動(建物以外)/地下 |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
地下街 |
第一指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 5
救助工作車 2
資機材搬送車(大規模災害用資材を搬送) 1
救急車 1
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
救助工作車 2
消防航空機 1
救急車 1
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 2
救急車 2
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
地下鉄 |
第一指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 9
救助工作車 2
資機材搬送車(大規模災害用資材を搬送) 1
救急車 2
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
救助工作車 2
消防航空機 1
救急車 2
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 1
救急車 2
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
火災計画出動(建物以外)/林野 |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
原野 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
|
第一指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
救助工作車 1
消防航空機 1
|
第一指揮体制
第二出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 1
資機材搬送車(山林火災用資材を搬送) 1
|
第一指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
山林 |
第一指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 5
救助工作車 1
資機材搬送車(山林火災用資材を搬送) 1
消防航空機 1
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
救助工作車 1
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 1
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
火災計画出動(建物以外)/車両 |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
一般道路 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
|
第一指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
|
第二指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
第二指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
高速道路
(都市高速道路等) |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
|
第一指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
救助工作車 1
消防航空機 1
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
第二指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
鉄道 |
第一指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 5
救助工作車 1
資機材搬送車(大規模災害用資材を搬送) 1
消防航空機 1
救急車 1
|
第一指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
救助工作車 1
|
第二指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 1
救急車 1
|
第二指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
火災計画出動(建物以外)/航空機 |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
小型 |
第三指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 6
救助工作車 2
化学車 1
原液搬送車 1
資機材搬送車(大規模災害用資材を搬送) 1
大型タンク車 1
緊急輸送車 1
消防航空機 1
救急車 2
|
第四指揮体制
第一出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
救助工作車 2
化学車 1
原液搬送車 1
大型高所放水車 1
緊急輸送車 1
救急車 2
|
第四指揮体制
第二出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
大型 |
第三指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 10
救助工作車 2
はしご車 1
化学車 1
原液搬送車 1
資機材搬送車(大規模災害用資材を搬送) 1
大型タンク車 1
緊急輸送車 1
消防航空機 1
救急車 2
|
第四指揮体制
第一出動で出る車両
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 5
救助工作車 2
はしご車 1
化学車 2
原液搬送車 1
大型高所放水車 1
緊急輸送車 4
救急車 11
|
第四指揮体制
第二出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
火災計画出動(建物以外)/船舶 |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
小型 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
消防艇 1
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 1
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
消防航空機 1
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
大型 |
第一指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 5
救助工作車 2
はしご車 1
資機材搬送車(大規模災害用資材を搬送) 1
消防艇 1
消防航空機 1
救急車 1
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
救助工作車 2
化学車 1
原液搬送車 1
大型高所放水車 1
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 1
はしご車 1
救急車 1
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
火災計画出動(建物以外)/危険物 |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
一般 |
第一指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 5
救助工作車 1
化学車 1
原液搬送車 1
資機材搬送車(大規模災害用資材を搬送) 1
軽化学ポンプ車 2
救急車 1
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
化学車 1
原液搬送車 1
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
特別防災区域等 |
第三指揮体制
指揮車 3
警調ポンプ車 3
ポンプ車または水槽付きポンプ車 11
救助工作車 3
はしご車 2
化学車 3
原液搬送車 2
大型高所放水車 1
資機材搬送車(大規模災害用資材を搬送) 1
大型タンク車 1
水槽付きポンプ車(4t・原液搬送) 4
消防艇 1
救急車 2
|
第四指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
|
第四指揮体制
第二出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
タンクローリー |
第一指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 10
救助工作車 2
化学車 2
原液搬送車 2
大型高所放水車 1
資機材搬送車(大規模災害用資材を搬送) 1
(大型タンク車 1)
消防航空機 1
救急車 1
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
救助工作車 2
化学車 1
救急車 2
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
RI |
第一指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 5
救助工作車 2
資機材搬送車(特殊災害用資材を搬送) 1
消防航空機 1
救急車 1
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
救助工作車 2
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 2
救急車 2
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
火災計画出動(建物以外)/洞道 |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
洞道 |
第一指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
救助工作車 2
軽化学ポンプ車 2
資機材搬送車(大規模災害用資材を搬送) 1
救急車 1
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
救助工作車 1
消防航空機 1
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
救助工作車 1
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 4
|
トンネル |
第一指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
救助工作車 2
軽化学ポンプ車 2
資機材搬送車(大規模災害用資材を搬送) 1
救急車 1
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 1
化学車 1
原液搬送車 1
消防航空機 1
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 2
救急車 2
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
|
火災計画出動(建物以外)/離島 |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
建物 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 1
消防艇 1
消防航空機 1
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救急車 1
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
|
林野 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 1
消防艇 1
消防航空機 1
|
第二指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救急車 1
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
|
その他 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
|
-----
|
-----
|
-----
|
火災計画出動(建物以外)/その他 |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
その他 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
|
-----
|
-----
|
-----
|
救急計画出動 |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
救急 |
救急自動車 1
(ポンプ車または水槽付きポンプ車 1)
|
救急自動車 1
|
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
救急自動車 2
|
-----
|
特別救急計画出動 |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
列車事故 |
第一指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 2
資機材搬送車(集団救急事故用資材を搬送) 1
緊急輸送車 1
消防航空機 1
救急車 4
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 1
緊急輸送車 1
救急車 3
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
救助工作車 1
緊急輸送車 1
救急車 4
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
救助工作車 1
緊急輸送車 1
救急車 3
|
交通事故 |
第一指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 3
救助工作車 2
資機材搬送車(集団救急事故用資材を搬送) 1
緊急輸送車 1
消防航空機 1
救急車 4
|
第二指揮体制
第一出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
救助工作車 1
緊急輸送車 1
救急車 3
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
救助工作車 1
緊急輸送車 1
救急車 4
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
救助工作車 1
緊急輸送車 1
救急車 3
|
集団事故 |
第一指揮体制
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
資機材搬送車(集団救急事故用資材を搬送) 1
緊急輸送車 1
救急車 4
|
第二指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
救助工作車 1
緊急輸送車 1
救急車 3
|
第三指揮体制
第二出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
緊急輸送車 1
救急車 4
|
第四指揮体制
第三出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
緊急輸送車 1
救急車 3
|
その他 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
緊急輸送車 1
救急車 4
|
-----
|
-----
|
-----
|
救助計画出動 |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
交通事故 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
救助工作車 1
(ポンプ車または水槽付きポンプ車 1)
救急車 1
|
第一指揮体制
第一出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
救助工作車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
救急車 1
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第一指揮体制
第二出動で出る車両
救助工作車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
救急車 1
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水難事故 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
救助工作車 2
救急車 1
消防航空機 1
消防艇 1
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第一指揮体制
第一出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
救助工作車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
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第一指揮体制
第二出動で出る車両
救助工作車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
救急車 1
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建物事故 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
救助工作車 1
救急車 1
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第一指揮体制
第一出動で出る車両
救助工作車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
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第一指揮体制
第二出動で出る車両
救助工作車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
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機械事故 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
救助工作車 1
救急車 1
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第一指揮体制
第一出動で出る車両
救助工作車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
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第一指揮体制
第二出動で出る車両
救助工作車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
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その他 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
救助工作車 1
救急車 1
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警戒計画出動 |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
油漏洩 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
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第一指揮体制
第一出動で出る車両
救助工作車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
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第一指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
救助工作車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
化学車 1
原液搬送車 1
大型高所放水車 1
救急車 1
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ガス警戒 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
救急車 1
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第一指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
救助工作車 1
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第一指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 1
警調ポンプ車 1
救助工作車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
救急車 1
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航空機 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
化学車 1
大型タンク車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
(救急車 1)
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第一指揮体制
第一出動で出る車両
ポンプ車または水槽付きポンプ車 6
救助工作車 1
原液搬送車 1
救急車 2
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第一指揮体制
第二出動で出る車両
指揮車 2
警調ポンプ車 2
ポンプ車または水槽付きポンプ車 8
救助工作車 2
はしご車 2
資機材搬送車(集団救急事故用資材を搬送) 1
化学車 1
原液搬送車 1
大型高所放水車 1
緊急輸送車 1
救急車 4
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その他 |
第一指揮体制
指揮車 1
警調ポンプ車 1
ポンプ車または水槽付きポンプ車 2
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応援計画出動 |
| 第一出動 | 第二出動 | 第三出動 | 第四出動 |
火災 |
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
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救急 |
救急車 1
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救助 |
救助工作車 1
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その他 |
ポンプ車または水槽付きポンプ車 1
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1996年・平成8年6月13日に発生した、福岡空港におけるガルーダ・インドネシア航空旅客機の離陸失敗事故。福岡市で発生した災害としては、近年では最も大きなものです。この事故では、滑走路をオーバーランして炎上した大型旅客機の消火と乗員乗客の救難のため、福岡空港事務所・航空自衛隊西部航空方面隊・陸上自衛隊第4師団・福岡県警、そして福岡市消防局、その他幾つかの組織が車両と人員を出して現場での活動に当たりました。
事故が発生したのは6月13日のちょうど昼、12時8分ごろとされています。事故発生とほぼ同時に空港事務所から通報があり、消防局は12時9分に火災計画出動航空機大型第一出動を指令しました。しかし4分後の12時13分には航空機大型第二出動を指令し、福岡市全域から車両をかき集めます。
福消の部隊は、事故発生直後から博多署空港出張所の車両が消火活動を開始しており、以後およそ4時間に渡って消火活動を継続します。火勢が弱まってきたのは消火開始からおよそ20分後の12時28分頃、鎮火状態となったのは15時35分頃、鎮火確認は16時31分でした。
この時消火と救急救助に当たった部隊の詳細は知りませんが、後に航空事故調査委員会(当時)から出された事故報告書によると、消防局は車両80両、ヘリコプター1機、人員431名を出動させたとの事です。
上で挙げた計画出動表で「航空機大型第二出動」を見てみると、指揮体制は四、つまり局の警防部長あるいは局長が直接指揮する事になっており、出動予定は指揮車4、警調4、ポンプ15、救助工作車4、はしご2、化学3、原液搬送2、輸送車5、救急車13、その他もろもろ合わせて車両55台とヘリ1機、となっています。まあ、この表は平成15年4月現在のものなので、当時とは微妙に異っているでしょうが、それでも大した数です。事故では、これにさらに特命で車両を追加出動させた訳です。